米コーニングは6日(現地時間)、高耐傷性のカバーガラス「Gorilla Glass」の生産を、日本の静岡工場から韓国の牙山工場に移管すると発表した。2015年6月までに移管を完了させ、静岡工場の東側を閉鎖する予定。

米コーニングは2013年10月に、韓国サムスン・エレクトロニクスの子会社であるサムスンディスプレイとの戦略的契約締結を発表し、合弁会社であったサムスンコーニングプレシジョンマテリアル(現コーニングプレシジョンマテリアル:CPM)の買収を発表。合わせてサムスンディスプレイより計23億ドルの出資を受け、関係を強化している。

今回の工場移管はその契約のメリットの1つとし、「Gorilla Glass」の生産を静岡からCPM牙山工場に移管することで、その低コスト生産能力を活用して液晶ディスプレイ用ガラスや保護カバーガラスを生産する。日本事業の人員に関しては、希望退職の募集や配置異動などを進めるという。

「Gorilla Glass」は、ノートPCやタブレット、スマートフォンなどでの採用例が多い、耐傷性に優れた強化ガラス。例えばデルのInspironシリーズやASUSのZENBOOKシリーズの一部モデル、GoogleのNexus 4などで採用されている。

米コーニングのタッチ対応ノートPC向けのカバーガラス「Corning Gorilla Glass NBT」