日本SGIは、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が、JAMSTECのスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」と連携して計算処理の精度を高める新たな「プリポスト・システム」として大規模共有メモリサーバ「SGI UV 2000」製品群を採用したことを発表した。

同システムは、地球シミュレータと連携して計算の前処理または後処理を行うことで解析精度や計算効率の向上を図ることを可能とするもの。地球シミュレータの産業利用を促進し、国内の産業発展を目的とする「地球シミュレータ産業戦略利用プログラム」の一環として、さまざまな分野の産業で共同利用する事を主目的とし、地球温暖化予測や地球内部変動の研究など地球科学分野に関わる研究開発にも利用されるという。

またプリポストシステムの中核に位置付けられている「SGI UV 2000」は、32TBの共有メモリを搭載した、単一OSで稼働するコンピュータとしては世界最大級の共有メモリサーバ。I「ntel Xeon プロセッサ E5-4600 v2 製品ファミリ(開発コード名:IvyBridge)」を256個(2,560コア)搭載し、理論性能は49.152TFlopsとなっている。また、可視化専用サーバとして、同プロセッサを4個(40コア)搭載した「SGI UV 20」も導入されるほか、ストレージシステムとして、物理容量240TB(実効容量140TB)のRAID型ストレージ「SGI InfiniteStorage 17000」も導入され、ファイルシステムにはNFSが採用されるという。

なお、これらのシステムはNECと共同で導入および構築が行われ、2014年3月24日より本格稼働を開始する予定だという。