19歳の羽生結弦選手の快進撃が止まらない

ロシアで開催中のソチ五輪で日本時間14日未明、フィギュアスケート男子シングルのショートプログラム(SP)が行われた。世界ランキング1位の19歳・羽生結弦選手は101.45をマークし、SPでは史上初となる100点超えを達成。SPを終えた時点で暫定1位だ。この歴史的快挙に、安藤美姫さんらスケート仲間からも絶賛の声が挙がっている。

使用曲「パリの散歩道」の調べに合わせ、日本男子フィギュアのエースが華麗に舞った。冒頭の4回転ジャンプ。着氷がきれいに決まると、左右に広げていた両手をギュッと軽く握り締めた。それでも顔色は変えることなく、演技に集中。細く長い手足を生かしたしなやかなスケーティングで、会場の観客を魅了した。後半のトリプルアクセル、さらにトリプルルッツ-トリプルトゥーループのコンビネーションジャンプも鮮やかに決めた。演技が終わると、会場からは惜しみない拍手が送られた。

「キスアンドクライ」では、熊のぬいぐるみと一緒に得点が発表されるのを待った羽生選手。表示された得点は101.45。自身が持つSP世界歴代最高得点の99.84を上回ったことがわかった瞬間、座ったまま両手を体の前で力強く握り締め、会心の笑顔を見せた。国際スケート連盟公認の大会で、SPの得点が100点を超えたのは史上初。羽生選手は団体の男子シングルSPでも97.98という高得点を記録している。

羽生選手の渾身(こんしん)の演技に、スケート仲間も大興奮。昨年末に現役を引退した安藤美姫さんは、自身のツイッターで「羽生くんうんまっっ!!!」とつぶやき。同じく、昨年末に現役引退を発表した織田信成さんも「ひゃくてんこえたーー!!!!!!」と興奮気味に絶叫ツイートをしている(共に原文)。

ネット上でも「空中に浮遊してるかのごとくですね」「オリンピック本番で世界最高得点を更新した羽生結弦が超絶かっこいい」「羽生結弦くんまじで王子様だわ」など、絶賛コメントの嵐となっている。

暫定2位はカナダのパトリック・チャン選手(97.52)、同3位はスペインのハビエル・フェルナンデス選手(86.98)。ソチ五輪で日本勢初となる金メダルは、この「ミラクル19歳」がもたらしてくれるのか。注目のフリーは、日本時間15日0時開始だ。