第68回毎日映画コンクールの授賞式が13日、ミューザ川崎シンフォニーホールにて開催され、各賞を受賞した吉高由里子、松田龍平、濱田ここねらが出席し、華やかに会場を彩った。
同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞で、授賞式にはほかに石井裕也監督、荒井晴彦、赤木春恵、ピエール瀧、星野源、加賀まりこらが出席した。高良健吾主演の『横道世之介』でヒロインを演じ、女優助演賞に輝いた吉高は、ドレスにブーツ、花柄タイツという個性的な装いで登場。受賞の喜びと共に「自分が今日か明日死んでも作品はレンタルされたり買ってくれたり自分より長生きすると思うと、たまに不気味な仕事をしていると思います。でも、それでもいいと思えるような過保護に愛せた作品でした」と独特の表現で喜びを語った。
宮崎あおいと共演した『舟を編む』で男優主演賞に選出された松田は、かっちりとドレスアップして出席。ステージでトロフィーを受け取ると、「すばらしい賞をありがとうございます。なかなか自分の出ている作品を客観的に観られないので、こうやって賞をいただけて少しずつ喜びを噛みしめています」と言葉は少なめながら笑顔を見せた。
一方、国人的人気ドラマを約30年ぶりに映画化した『おしん』でスポニチグランプリ新人賞を最年少の9歳で受賞した濱田は、劇中で演じたおしんの衣装で出席。「1年くらい前なので懐かしいです。おしんになった気分です。将来は優しくて気をつかえる女優さんになりたい」と愛くるしい笑顔を見せ、会場をほっこりとした空気に包んだ。
【受賞一覧】
日本映画大賞:『舟を編む』
日本映画優秀賞:『ペコロスの母に会いに行く』
外国映画ベストワン賞:『愛、アムール』
監督賞:石井裕也『舟を編む』
脚本賞:荒井晴彦『共喰い』
男優主演賞:松田龍平『舟を編む』
女優主演賞:赤木春恵『ペコロスの母に会いに行く』
男優助演賞:ピエール瀧『凶悪』
女優助演賞:吉高由里子『横道世之介』
ポニチグランプリ新人賞:星野源『箱入り息子の恋』
ポニチグランプリ新人賞:濱田ここね『おしん』
田中絹代賞:加賀まりこ
撮影賞:今井孝博『共喰い』
美術賞:原田満生『舟を編む』
音楽賞:安川午朗『凶悪』
録音賞:矢野正人『横道世之介』
ドキュメンタリー映画賞:『映画「立候補」』
アニメーション映画賞:『かぐや姫の物語』
大藤信郎賞:『海に落ちた月の話』
TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『風立ちぬ』
TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『テッド』
特別賞:福本清三