第64回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品されている松たか子主演の山田洋次監督最新作『小さいおうち』(全国公開中)の公式上映に向け、女優の黒木華、山田洋次監督が13日、現地・ベルリンへと出発した。

ベルリン映画祭へ出発した女優・黒木華(右)と山田洋次監督(左)

海外の映画祭への参加は初という黒木は、「なかなか参加できる機会はないと思いますので、映画祭の空気を楽しめたらと思います。『小さいおうち』をベルリンの方々がどのように見てくださるのか、その反応も楽しみです」と待ち望んでいる様子。

山田監督も「ヨーロッパの映画祭、特に、ベルリン国際映画祭の観客は本当に温かく、この映画もきっと楽しんでもらえるのではないかなと思っています」と期待感を示し、「『小さいおうち』では、これまでベルリン国際映画祭に僕が出品した映画にはなかった、"戦争"も大きなテーマになっています。ベルリンはかつて大変な戦渦にあって、焼け野原になった町。そういう現実、歴史を、ドイツはちゃんと見ようとしている国。これまで出品した作品にはない観客の反応があるんじゃないかなと考えています」と反応を予想した。

なお、山田洋次監督の82作目となる『小さいおうち』は、半世紀にわたり家族の絆を描いてきた山田監督が"家族の秘密"に迫った作品。山田監督作品の同映画祭への出品は、『たそがれ清兵衛』以降、8作連続。また、コンペティション部門へは、『母べえ』以来6年ぶり、5作目の出品となる。

映画祭での公式上映は14日。同映画祭は16日まで開催され、受賞結果は15日に発表される(すべて現地時間)。

(C)2014「小さいおうち」製作委員会