本当に今買っておくべきものは何なのか?

2014年4月から、消費税は現在の5%から8%と3%上がります。「増税前に何を買うべき?」「何は買わなくて大丈夫?」。一度、きちんと整理してみましょう。

急いで買わなくてもいいもの

増税前は「今のうちに、買っておかなくちゃ!」という気分があおられます。まずは、特に急いで買わなくていいものを整理してみましょう。

商品券、図書券、プリペイドカード
これらを増税前に買っておいて、4月以降使おうと思っている人もいるかもしれません。ですが、金券類は購入時には税金がかかりませんので、増税前の購入は意味がありません。


消費税が関係するのは主に新築の物件。中古の場合は99%が個人間の住宅の売買ですから、消費税はほとんど関係ありません。新築物件を今から買おうという人は少ないかもしれませんが、覚えておいてほしいのは、「住宅の価格というのは、200万~300万円なんて平気で上下動する」ということ。

仮に例えば3,000万円のマンションを買ったとして、増税分の税金は90万円。増税で支払う金額というのは誤差の範囲です。詳しくは「住宅は増税前に買わないと損なのか、プロに聞いてみた - 100万円ためるコツ」を参考にしてください。

家電品
家電品は、本当に欲しい商品が決まっているのであれば増税前に買うのがいいでしょう。ただ、欲しい商品が特定されておらず、「消費税が上がる前に、とにかく買っておこう」というのであれば、家電品が安くなる時期を狙った方がいいかもしれません。

家電品が安くなる時期というのは、新旧モデルが入れ替わる時期。メーカーによって違うので一概には言えませんが、「液晶テレビだったら、2~3月頃と9~10月頃」「冷蔵庫だったら、一般家庭用中~大型タイプ 10月頃 小型タイプ 春頃」というように、商品によって違っているようです。自分が欲しい商品を絞り込んだら、新旧モデルの入れ替えの時期を調べてみましょう。増税で焦って買うより、まずは本当に今必要なものなのかを考えてみてもいいのではないでしょうか。

日用品
これは意見が分かれるかもしれませんが、主婦歴16年の筆者としては「買わなくてよし」です。確かに定価が決まっている品は、増税前に買えば消費税分はオトクです。ただ、洗剤やトイレットペーパーといった品は目玉商品になりやすく、特売日を上手に狙えば、消費税分くらいはすぐに元をとれるでしょう。置き場所のことを考えると、無理して買う必要がないというのが結論です。

消費税増税前に買っておきたいもの

定期券や航空券など
消費税は、電車運賃やバス代といった公共の交通機関を利用した場合にもかかります。定期券が3月中に更新時期を迎えるのであれば、いつもは3カ月定期を買う人も6カ月定期を買っておくのも手です。4月以降の利用でも、増税前の価格が適用になるからです。航空チケットなども、予定が分かっているならば、早めの購入がおすすめです。

娯楽施設のチケット類
遊園地や水族館、映画館などの年間パスポートは、金額も高いので要チェックです。例えば、ディズニーランドとディズニーシーの年間パスポート。税込み価格表示なので、3月31日までは5万2,000円ですが、4月1日から5万3,000円となります。2パーク共通のパスポートは、同8万円が8万2,000円となります。

筆者は池袋サンシャイン水族館チケットの年間パスポートを持っているのですが、施設に問い合わせをしたところ、こちらは「税込み価格表示ですが、価格変更はありません」とのこと。施設によって対応が違うので、自分が持っている(気になっている)年間パスポート類は、一度チェックをしてみましょう。

スーツ、定番の洋服、宝飾品やブランド品
仕事用のスーツ、定番服、宝飾品やブランド品は、増税前に買っておくといいものです。キーワードは「値崩れしない」です。値崩れしないものは、増税前に買っておけば、確実に3%の消費税分オトクだからです。

税率が決まる日をチェック!

「結婚式は挙式をする日で税率が決まる」「自動車は納車日で税率が決まる」など、税率が決まる日を知っておくことは大事です。結婚式や自動車については金額も高い買い物ですので、「やれやれ、消費税前に契約は済ませたよ」なんて思っていると大変! 税金が確定される日も念頭にいれながら、契約するようにしましょう。

筆者プロフィール : 楢戸 ひかる(ならと ひかる)

1969年生まれ 大手商社勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。家事生活をブログ「家事マニア」にて毎週火曜日に更新中。