大日本印刷(DNP)は、同社が構築した価値観データベースと、企業の顧客情報などのビッグデータを組み合わせて、生活者個々の価値観である「生活者DNA」と、自社の商品がどんな価値観を持つ生活者に購入されているかを把握し、商品の持つ価値観である「商品DNA」を判別する機能を2月12日に提供開始すると発表した。

今回DNPは、15,000人の生活者に実施した購買行動やメディアとの接触、ライフスタイルなど約1,200の質問に対する回答結果から、生活者の価値観を独自に分類した「価値観データベース」と、企業の顧客情報を連動させ、迅速に生活者の価値観と自社の商品が持つ価値を分析するサービスを開始する。

このサービスは、購買行動時の生活者の価値観を分析し、生活者のニーズに適応した商品・サービスの開発を支援し、個々の感性に合った施策などに活用して、効果的なプロモーションを行う。

DNPが独自に構築した「価値観クラスター」を利用して、企業の顧客(生活者)の価値観を判別する「生活者DNA」と、自社の商品がどんな価値観を持つ生活者に購入されるかを把握し、商品の持つ価値を判別する「商品DNA」の情報を企業へ提供することによって、マーケティングのスピードと精度を高める。

「生活者DNA」と「商品DNA」の活用例

価値観クラスターでは、DNPが独自構築した「価値観クラスター」を、生活者一人ひとりが持つ「普遍的な消費価値観」と、商品の比較検討時に重視する「購買比較時の意識」という、2つの視点に絞り込んで、生活者の価値観を判別する。独自のロジックと過去の購買行動などから生活者の価値観を判別し、30種類(6×5)のクラスターに分類している。

「普遍的な消費価値観」の6クラスター
「他者評価依存」「ハイクラス志向」「出世貧欲」「真面目実直」「人生謳歌」「充足感希薄」

「購買比較時の意識」の5クラスター
「お墨付重視」「自己決定型」「口コミ重視」「流行追随」「低価格志向」

参考価格(税別)は、会員10万人の場合、初年度導入費用が150万円~、次年度更新費用が 年契約75万円~。

DNPは本サービスを、自社で保有する生活者情報をマーケティング活動や商品開発などに活用する企業に提供し、3年間で50億円の売上げを目指す。