LLVM is a robust system, particularly well suited for developing new mid-level language-independent analyses and optimizations.

LLVM開発者のメーリングリストに投函されたメール「LLVM/Clang on Sparc64」が、Linux/Sparc64およびFreeBSD/Sparc64においてClangのセルフホスティングに成功したことを伝えた。これはLLVM ClangのSparc64アーキテクチャ対応が一定の段階に到達したことを示している。アライメントに関していくつかバグが残っているほか、ツールチェーンの不足からSolaris/Sparcでの対応は遅れていると説明があるが、LinuxおよびFreeBSDのSparc64環境でのセルフホスティングに成功したことは一定のマイルストーンに到達したことを意味している。

LLVM Clangはx86系(i386やx86_64/amd64)アーキテクチャの対応が優れており、それ以外のアーキテクチャ(ARM、MIPS、PowerPC、Sparc)の対応は現在開発を進めている段階にある。複数のアーキテクチャ対応という面ではGCCが進んでいるため、そういったアーキテクチャ向けのコンパイルにはGCCが使われる傾向がある。LLVM Clangをデフォルトに採用しているプロジェクトではx86系以外のアーキテクチャ向けのコンパイルではGCCを使う傾向がある。

LLVM ClangのSparc64環境上でのセルフホスティングが成功したことは特にサーバ用途やエンタープライズ用途で期待が持てる。特にSolarisサーバでLLVM Clangがそのまま利用できるようになれば、ソフトウェアのコンパイル時間短縮やわかりやすいエラーメッセージの出力など、LLVM Clangの利点をSolaris/Sparcで活用できるようになる。