1月29日に発売された『ウルトラマン Blu-ray BOX III』を記念したイベントが29日、都内で行われ、『ウルトラマン』を見て格闘家を目指したという元プロレスラーの前田日明が登場した。

左からゼットン、前田日明、ゾフィー

昨年、設立50周年の迎えた円谷プロダクションの代表作『ウルトラマン』シリーズだが、その原点でもある『ウルトラマン』のBlu-ray版『ウルトラマン Blu-ray BOX』が各13話収録の全3巻で発売中。29日に発売された最終巻『ウルトラマン Blu-ray BOX III』には、27話から39話までが収録されている。

イベント会場には、最終話でウルトラマンを倒した宇宙恐竜ゼットンが襲来。地球を守るためゾフィーも登場したものの、ゼットンに圧倒されピンチに。そこに前田が乱入し、強烈な蹴りと切れのある投げでゼットンを撃退した。戦いの後は、格闘家らしく熱い握手を交わす前田とゼットン。熱い男の友情に感激したのか、地球のピンチに背中を向けたゾフィーが再び登場し、最後は3人仲良くポーズを決めていた。

最終話の「さらばウルトラマン」を見て格闘家を志したという前田は、「ウルトラマンが倒された姿には、ぼうぜんとしてボロボロ泣いていました。翌日学校に行ったら、友達の中に『よし! ウルトラマンの仇をとるぞ!』というヤツが5人くらいはいましたね。仇を取るためには強くならなくてはならない。それが格闘技を志した理由です」と、自身の格闘技のルーツを明かした。

『ウルトラマン』が放送された当時の前田は小学2年生。テレビっ子とはじめて言われた世代であり、当時ならではのエピソードとして、「古代怪獣ゴモラがどんどん大阪に近づいてきて、これはえらいことだなと思ったんです。なので、放送された翌日に大阪城を友達と見に行ったら、全然なんともなくて。あんなに壊れたに……衝撃を受けて、思わず掃除をしているおっちゃんに『大阪城壊れなかったの?』って聞いたことがあります」と話し、そのおっちゃんは「おっちゃんな、昨日な徹夜で直してん」と粋な回答をしてくれたという。

また、2005年~6年頃の格闘イベント「HERO'S」発表会の時、控室のとなりが黒部進をはじめとした歴代ウルトラマンの主演が集合していたといい、前田は「そこで思わず、控室におじゃまして『ウルトラマンを見たことがきっかけで格闘家やっているんですよ』とお話したら、黒部さんが『なぁ、だから言ったろ。こういうのがいるんだよ。あの時の日本の子どもたちに夢を与えていたんだよ!』と言っていただきました。これはうれしかったですね」と、当時に立ち返るように思い出を話していた。

『ウルトラマン HD Remaster2.0 Blu-ray BOXI~III」は、バンダイビジュアルより現在発売中。

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