アドバンテストは1月30日、テラヘルツ波を用いた卓上型非破壊分光システム「TAS7400」シリーズ3製品を開発、2014年2月より販売を開始すると発表した。

テラヘルツ波は、非破壊で超音波や赤外線などでは困難な物質内部の解析が可能であるため、近年、その応用展開に注目が集まっている。同製品は、従来機「TAS7500」から測定方式の変更や構成の見直しなどにより、低価格化を実現し、より幅広い分野への適用を可能としたほか、新たに「透過モジュール」のオプションとして「温度制御モジュール」を用意。これにより、従来は室温でのみ可能であった試料温度を、-10℃~+80℃(タイプA)、または室温~+300℃(タイプB)で制御することが可能となったという。

また同製品は従来機と同様の光ファイバレーザを搭載しており、基本性能を継承。機種としても、帯域別に0.5~7THz品「TAS7400SU」、0.1~4THz品「TAS7400SP」、0.03~2THz品「TAS7400SL」の3製品が用意されており、さまざまな用途に適用することが可能だという。

なお、定価は約1600万円~1900万円で、同社では化学物質、工業材料、生体、医薬、誘電体材料といった分野での活用を見込んでいるとしている。

アドバンテストの卓上型非破壊分光システム「TAS7400」シリーズの外観