STMicroelectronicsは、各ダイオードの定格電圧650Vを実現したデュアル構成SiCショットキー・ダイオードとして、直列接続デュアル構成ダイオード品「STPSC6/8/10TH13TI」およびカソード共通接続デュアル構成ダイオード品「STPSC8/12/16/20H065C」を発表した。

2シリーズともに、インタリーブ型またはブリッジレス型の力率改善(PFC)回路に使用することが可能。これにより開発者は、SiCの性能優位性とデュアル構成ダイオードによる省スペース化、輻射ノイズ(EMI)の低減の両立を果たすことが可能となるという。

また、独自構成のダイオードにより、ターンオフ時の逆回復特性による電力損失を無くすことで電力効率を最適化しているほか、電圧定格650Vの実現により、危険を伴う逆電圧スパイクに対する安全マージンを拡大することが可能。

さらに、STPSCxxTH13TIは、セラミック製の絶縁構造をパッケージに内蔵することで、外部ヒートシンクへの接続を従来ソリューション比で容易化することが可能となり、通常必要とされる外部絶縁対策を不要化できるようになるという。

なお、STPSC6/8/10TH13TIおよびSTPSC8/12/16/20H065Cともにすでに出荷を開始しており、価格は1000個購入時で約4.24ドルからとなっている。

STのデュアル構成SiCショットキー・ダイオード。STPSC6/8/10TH13TIは絶縁型TO-220ABパッケージ、STPSC8/12/16/20H065Cは標準TO-220ABパッケージ(STPSC20H065CのみTO-247パッケージ)で提供される