ウェザーニューズとアクセルスペースは1月23日、2013年11月に打ち上げた超小型衛星「WNISAT-1」が、民間気象衛星として世界で初めて画像撮影に成功したことを発表した。

WNISAT-1は、北極海航路を航行する船舶へ精度の高い海氷の予測をもとに安全運航をサポートするために打ち上げられた27cm×27cm×27cmのサイズかつ重さ10kgの超小型衛星で、同社が提供する北極海航路を航行する船舶への運航支援サービス「Polar Routeing サービス」などの精度向上を目指している。

超小型衛星「WNISAT-1」。軌道は600kmで設計寿命は約5年、可視光カメラと近赤外光カメラを搭載しており、撮影画像分解能は500m、撮影画像領域は500km×500kmとなっている

今回公開された画像は初期運用中に撮影された試験画像で、2013年12月から行われた海氷観測カメラの動作確認試験、および地上局でのデータ受信を兼ねて行われたもの。

右が今回撮影された画像。撮影日時は2013年12月20日で、場所はカナダ・ハドソン湾沿岸となっている

同社では、今後の本格的な海氷観測の開始に向けて、画像撮影パラメータの調整などの準備作業を引き続き行っていく予定としており、2014年3月より、北極海域以外の冬季海氷域における運航支援サービス「Ice Routeingサービス」での活用に向けた本格運用をはじめ、2014年夏には北極海の海氷観測を開始、「Polar Routeingサービス」への活用を予定しているとしている。