KVHは1月21日、リンクと協業し、クレジットカードのデータを取り扱う際に必須とされるセキュリティ基準PCI DSS準拠のクラウドサービス「KVH PCI DSS Ready Cloud」を開始したと発表した。

クレジッカードの情報は個人情報の中でも守秘性の高い情報であるため、そのデータを取り扱うシステム基盤の様々な要件は、PCI DSSとよばれる基準で定義され、クレジットカード情報を扱う事業者は、PCI DSSに準拠することを行政機関から求められている。また、クレジット決済代行事業者のシステム基盤に対する要求基準は大変厳しく、その基準に対する理解や、システム基盤に対する知識や経験も求められる。さらに、そのシステム基盤自体の構築にも、膨大な手間とコストがかかり、簡単には導入できないのが現状。

今回、このようなクレジットカード業界特有のシステム基盤構築における問題点を解決するべく、リンクがこれまで培ってきたPCI DSSに対する知識・経験と、KVHのシステム基盤を合わせて、PCI DSSに準拠するために必要なリソースをクラウドサービス(PaaS)で提供する。

KVHのプライベートクラウドは、サーバ、スイッチ、ストレージなどの全てのデバイスをユーザ専用に用意し、利用規模に応じて月額課金で提供するサービスで、システム基盤として活用することで必要なソフトウェアやハードウェア等を自社投資する必要がなく、より手軽に迅速にコストを抑えて、厳しい業界基準に対応できる自社専用の環境を構築する事が可能。

KVHプライベートクラウド

利用価格は、初期費用として180万円~、月額費用は90万円~。通常、PCI DSSを自社で構築する場合、初期費用として1,500万円程度、月額費用が120万程度かかるため、同サービスを利用した場合、システム基盤の構築に必要なコストを通常と比較し約5分の1削減することが可能。

納期は、3ヶ月程度。ソフトおよびハードベンダーとの煩雑な調整も必要なく、時間と手間が大幅に短縮される。

なお、今回スタートアップキャンペーンとして、6月30日までの申込で、サービス導入後6ヶ月間は月額80万円からの価格にて提供する。