Analog Devices(ADI)は、SD(480i)、ED(480p)、HD(720p、1080i、1080p)、およびUHD(2160p)間でのアップスケールやダウンスケールを可能にした、高精細ビデオ信号処理プロセッサ「UHD NatureVue ADV8005」を発表した。

同製品は、A/VレシーバやHDMIスプリッタからプロ用のビデオ配信システムやデジタル・サイネージなど幅広いアプリケーションに対応。同時に2つのビデオ・ストリーミング処理が可能なほか、高品質なビットマップデータをベースにしたオンスクリーン・ディスプレイ(OSD)をサポート。これにより、設計者はテキスト・スクロールや最高24ビットのトゥルーカラーを実現した色深度アニメーションなどの機能の組み込みが可能になるほか、グラフィック処理ユニットのような外部ソースからのOSDのビデオ・ストリームを受信することも可能となっている。

また、フレキシブルなコアを内蔵しているため、設計者は同信号処理プロセッサをシングルおよびデュアル・チャンネルでのビデオ処理など複数の異なるモードに設定することできるほか、UHDビデオ・フォーマットに加え、オプションでさまざまな3Dビデオ解像度をサポートした、2つのオンチップHDMIトランスミッタも搭載。さらに、6個の12ビット・ビデオD/Aコンバータも集積し、SDおよびHDビデオ出力をサポートしているほか、ビデオ信号の同期時のオーバーヘッド低減に向け、外部供給されるリファレンス信号に同期して複数のビデオ・ストリームを出力させることも可能となっている。

加えて、CEC(Consumer Electronics Control)マスターやオーディオ・リターン・チャンネル・レシーバを内蔵し、I2SやS/PDIF、ダイレクト・ストリーム・デジタル(DSD)、さらに高ビットレート(HBR)オーディオなど、最高6個のチャンネルを受信できるという。

なお同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、価格は1000個受注時で36.15ドルからとなっている。

高精細ビデオ信号処理プロセッサ「UHD NatureVue ADV8005」のパッケージイメージ