カナダ・オンタリオ州政府は、2013年11月末に「大気汚染防止のための火力発電撤廃法案(Ending Coal for Cleaner Air Act)」を州議会に提出したことを発表した。

同法案は、2014年末までに石炭火力発電設備の操業を停止させ、その後、石炭火力発電による電力が供給網に半永久的に再度組み込まれることがないことを保証するもので、公衆衛生の確保と、気候変動の抑制を目指す目的がある。

同州が独自に行った調査によると、同州の石炭火力発電所により州民にもたらされた健康、環境、金銭上の損害額は推定で年間44億カナダドルで、もし同州の石炭火力発電所を全廃した場合、道路から700万台の車両を撤去するのと同じ効果を得られるという。

また、オンタリオ卸売電力市場(Independent Electricity System Operator:IESO)の予測では、2014年8月までに、3,200MWを超える容量の再生可能エネルギーが、新たに電力供給網に接続される計画としており、この電力は年間98万世帯の電力を賄うのに十分な電力だという。

バイオマス発電所へと再建設された、カナダ・オンタリオ州のアティコーカン貯炭場