Spansionは12月19日、シリアルペリフェラルインタフェース(SPI)フラッシュメモリ「FL Dual-Quad SPI」ファミリ2品種を発表した。

自動車向けエレクトロニクス、ホームおよび産業用制御および高性能民生用アプリケーションでは、ユーザとマシンとのコミュニケーションの強化・簡素化を図るため、高解像度画像やアニメーション、動画などに対応する高性能なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)が採用されている。このような、読み取りスループットの高度な要求に対しては、一般的に2つのダブルデータレート(DDR)quad-I/O SPIフラッシュメモリデバイスを併用し、読み取りスループットを最大化することで対応していることが多い。しかし、一方でボードスペースの使用領域の拡大、回路設計の複雑化を余儀なく求められている。

同製品は、3.0VマルチI/O(single、dual、quad、dual-quad-I/O)DDRシリアルフラッシュメモリで、256MBの「S70FL256S」、512MBの「S70FL512S」の2品種をラインアップ。ブートスピードとコード実行の高速化を実現するとともに、読み取りスループットは160Mbpsと、他のSPIソリューションを240%上回る高速なグラフィック性能を提供する。また、ユニバーサルフットプリントは、従来のQuad SPIとDual-Quad SPIに加え、次世代の高速フラッシュメモリもサポートしている。さらに、産業用および車載用のキャビン内温度範囲に対応している。これらにより、1つのデバイスで、設計を簡素化しながら、従来と同等の性能を実現できる。

なお、パッケージは8mm×6mmサイズの24ボールBGA。2014年第1四半期よりサンプル出荷、2014年第2四半期より量産出荷が開始される。