年賀はがきのお年玉、ついに1等が「現金」に!

現在では、年賀はがきといえば、当たり前になっているお年玉くじ。この制度が導入されたのは、昭和24年のことだった。戦後の日本。暗い世の中を明るくしようと考えた京都在住の民間人が、ある画期的なアイデアを思いたことがきっかけとなった。

「年賀状にくじをつけたらどうだろうか」

当時の郵政省の担当者に提案したところ、紆余曲折を経ながらも、採用が決定。以降、現在に至るまで、65年間その制度が続いている。

世相を反映したお年玉くじ

昭和24年、初めてのお年玉くじの1等(当時は『特等』と呼ばれていた)はミシン、2等は高級生地、3等は学童用グローブ、こうもり傘などが続き、以降も、時代を反映するような賞品がずらりと並んだ。

日本郵便が独自に実施しているマーケティング調査では、2000年代後半、テレビがアナログ放送から地上デジタル放送に移行した際は、テレビに人気が集中。また、調査上では「パソコンとプリンター、デジカメのセットが欲しい」という声が多く寄せられるが、実際に当せん者の賞品交換状況をみてみると、テレビや家電の希望者が多く、家族みんなで共有できる賞品が一番人気という結果も出ている。

また、これまでの調査でもっとも人気が高かったのが現金だった。「本当のお年玉にしてほしい」という声が多数寄せられたため、今年度、初めて1等の商品が現金になった。しかも、これまで周りでなかなか「当たった!」という声が聞かれなかったため、今回は10万本に1本、現金1万円が当たるという。それでも、確率的には決して高いとは言えないが、昨年度までの"100万本に1本"に比べれば、ずいぶんと当せん確率は高くなった。ちなみに今年度の2等はふるさと小包、3等は切手シートとなっている。