米Cognexの日本法人であるコグネックスは12月19日、製造業の生産ラインにおける欠陥品を自動検出するためのソフトウェア「In-Sight Explorer」の最新バージョンである「4.9」および工場内にある複数のセンサの設定などを一元管理できるiQセンサソリューション(iQSS)ネットワークを搭載した「Cognex Connect 通信スイート」を発表した。

In-Sight Explorer 4.9は、従来の欠陥品検出機能に加え、傷検査ツールとシーン補正フィルタの2つを新たに追加したことが特徴。傷検査ツールは製品の表面の傷などを検出する機能で、傷、変色、焼け跡(黒斑)、ラベルのしわ、小さなくぼみ、剥がれ、ピンホールに対応する。シーン補正フィルタは、画像の明るさのバランスを自動調整する機能で、すべてを均等な明るさにすることで検出精度が向上するという。

また、前バージョンから搭載されたInspectEdgeおよびFFDツールは4.9にも継承。これらを組み合わせることで、自動車、消費財、エレクトロニクス、食品などの分野でも不良品排除に役立てられるという。

一方のCognex Connect通信スイートは、各種工業用通信プロトコルのサポートおよびiQSSを搭載したことで、In-Sightビジョンシステムと工場内のさまざまな装置との相互通信を実現する。例えば、In-Sightビジョンシステムと三菱電機の「MELSEC-Lシリーズ」と接続することで、両製品の通信設定やモニタリングを三菱電機のシーケンサエンジニアリングソフトウェア「GX Works2」で行えるようになるという。

なお、同社はIn-Sight Explorer 4.9の評価版をWebページ上から配布している。

In-Sight Explorerの利用イメージ