ソーラーフロンティアは12月10日、CZTS(銅:Copper、亜鉛:Zinc、スズ:Tin、硫黄:Sulfer、セレン:Selenium)太陽電池のセル(0.42cm2)におけるエネルギー変換効率として、これまでの世界記録から1.5%向上となる12.6%を達成したことを発表した。

同成果は、同社ならびにIBM、東京応化工業による共同研究によるもの。詳細は、論文誌「Advanced Energy Materials」に掲載された。

CZTS太陽電池は、レアメタル不要で、入手が容易かつ安価な原材料を用いた太陽電池であり、量産化にも適しているため、低コスト太陽電池として次世代のエネルギー技術として期待されている。

なおソーラーフロンティアは、CIS薄膜太陽電池を主力製品としており、Cdを含まない薄膜太陽電池セル(約0.5cm2)としては世界最高となるエネルギー変換効率19.7%を達成しているほか、30cm角CIS薄膜太陽電池サブモジュールの開口部面積でエネルギー変換効率17.8%などを達成しており、今回のCZTS太陽電池を次世代技術として開発していくとともに、CIS系技術の研究・開発も進めていくとしている。

CZTS太陽電池セルの写真 (C)IBM