文化庁メディア芸術祭実行委員会は、平成25年度[第17回]メディア芸術祭の受賞作品が発表。同賞のマンガ部門の大賞に「ジョジョリオン - ジョジョの奇妙な冒険 Part8」が選出され、記者会見の会場にて作者の荒木飛呂彦が登壇した。

記者会見の会場に登壇した荒木飛呂彦

「文化庁メディア芸術祭」は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰すると共に、受賞作品の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合フェスティバル。今年度の同芸術祭には、前述の4部門に対して過去最多となる世界83カ国・地域から4,347作品が寄せられた。

同賞のマンガ部門大賞に選ばれた「ジョジョリオン - ジョジョの奇妙な冒険 Part8」は、集英社の漫画雑誌「ウルトラジャンプ」にて2011年から連載されている「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの第8部にあたる作品。記者発表会の会場に姿を見せた作者の荒木飛呂彦は、「身に余る光栄です、ありがとうございます」など、受賞の喜びを語っていた。

なお、贈賞の理由として、マンガ部門審査委員の伊藤剛は「今回の大賞は、本作のような充実した作品にメディア芸術祭が贈賞する機会を得た年次として記憶されるだろう。また本作は、東日本大震災を、作家が長年に渡り築き上げてきた壮大な物語世界に取り込んでいる。物語的な想像力を凌駕する巨大な現実に対し、虚構の側から怯むことなくアプローチし、そのうえで現実の側に差し戻すという困難を成し遂げていると言うことは許されるだろう。荒唐無稽に見える虚構を介することによって到達しうる水準があることを示し、あらためてマンガ表現のもつ「力」を認識させた作品である」とコメントしている。