アバールデータとイーソルは11月28日、メニーコア技術を使った超高速データ処理エンジンおよび関連ソリューションの開発で協業すると発表した。

近年の画像の高精細化により、画像センシング処理で取り扱う画像データが大容量化している。また、計測機器や検査機器、通信機器においても、サンプリングデータや通信データの大容量化が同様に進んでいる。こうした大容量データを高速に取り扱うために、高速なプロセッサやマルチコアプロセッサが利用されてきたが、処理効率に限界が見えてきている。一方、マルチメディアデータ専用の処理プロセッサとしてGPU(Graphics Processing Unit)を利用しようとしても、GPUの仕様やライセンスが容易に入手できないといったケースが多くある。

今回の協業により、両社はメニーコアプロセッサの高い処理能力と電力効率を活用した超高速処理エンジンを開発し、こうした大容量データ処理の課題をハードウェアおよびソフトウェアの両面から解決するとしている。同技術は、次世代の計測機器や検査機器、医療機器、放送機器や産業用ロボット、半導体製造装置といった超高速なデータ処理が必要な組み込みシステムでの採用が見込まれる。また、両社は、今回の協業を含む、両社製品の付加価値と競争力の向上などを目的に、両社の株式の一部を相互に取得した。