3Dプリンタや3Dスキャナを手がける3D Systemsは22日(米国時間)、組み立てスマートフォン構想「Project Ara」に関してMotorolaと複数年の開発提携を結んだことを明らかにした。

Project AraはMotorolaが打ち出したスマートフォンのハードウエアのオープンプラットフォーム構想である。フレームにモジュールを組み合わせて自由にカスタマイズできるスマートフォンを実現しようとしている。

Project Araの狙いは、新しい技術を採用するまでの期間の短縮、そして技術革新の加速だ。そのためにカスタマイゼーションやオープンハードウエアのエコシステムのメリットを活かせる生産工程も必要になる。そこでプロトタイプの製造や製品のパーソナライゼーションを容易にする3Dプリンティング技術にMotorolaは着目している。「(Project Araで使うには)マテリアルの強度やアンテナ用の導電性インクなど、いくつかの分野で技術を進歩させる必要がある。なおかつ、製品製造レベルのスピードと量をクリアしなければならないから3D Systemsと提携した」とMotorolaの先端テクノロジ&プロジェクト・グループのRegina Dugan氏。

3D Systemsは個人向けから業務用のハイエンド製品まで、3Dプリンタの幅広い製品ラインナップを揃えている。Motorolaのとの提携では、Project Araの要求に応えられる高速な3Dプリンティング・プラットフォームを開発する。具体的には、マルチ・マテリアルのプリンティング機能を導電性や機能性を含むマテリアルに拡大。また加法と減法を組み合わせた生産方法を高速生産プラットフォームに統合する計画だという。