Texas Instruments(TI)は11月20日、1.9mm×2.7mm×0.6mmサイズの15ピンWCSPパッケージに保護機能を集積した1チップ電池残量計IC「bq27741」を発表した。

同製品は、スペースに制約のある製品に使用される単一セルリチウムイオン電池に対し、高精度モニタ/保護機能を提供する。電池パック側で使用され、独自のImpedance Trackアルゴリズムにより、民生機器、携帯型医療/産業機器の電池使用時間を延長する。

具体的には、WCSPパッケージにハイサイドNFET保護機能を集積した。また、Impedance Trackアルゴリズムにより、電池残量、電池機能状態、充電状態、バッテリ電圧に関する高精度レポートが提供される。さらに、ハイサイド電流検出抵抗により、共通のグラウンドプレーンの使用が可能で、オフセットとノイズを解消し、コストと基板面積を低減する。加えて、高精度のフォルト検出機能とシャットダウン回路により、誤停止なしで、最大セル電圧と全充電範囲の使用を可能にし、安全マージンが向上する。この他、SHA-1セキュリティ用暗号化機能と電池IDを集積し、模造電池パックの使用からシステムを保護する。

設計ツールでは「Gauge Studio」を供給中。これにより、電池残量計回路の設計簡素化が実現する。「Gauge Studio」のファイルサイズは、TIの従来の設計ソフトウェアの約1/10であり、設定とシステムファームウェアの開発の手間を大幅に低減するとしている。

なお、価格は1000個受注時で1.81ドル。

TIの1チップ電池残量計IC「bq27741」