大日本印刷(以下:DNP)は、日本ユニシスおよび日本IBMの協力のもと、DNPが独自に構築した生活者の「価値観クラスター」と企業が持つ会員情報などのビッグデータを組み合わせたマーケティング支援サービスを、2014年1月に開始すると発表した。

新サービスは、企業が持つ会員情報などのビッグデータに「価値観クラスター」を組み合わせ、生活者が真に求める製品やサービスを把握して、マーケティングの最適化を図るもの。

「価値観クラスター」とは、生活者一人ひとりが本質的に持っている「普遍的な消費価値観」と、購入を考える商品を比較して検討するときに重視する「購買比較時の意識」という2つの視点から、生活者の価値観を判別する。具体的には、「普遍的な消費価値観」では6つのクラスターを、「購買比較時の意識」では5つのクラスターを定義し、それぞれのクラスターを組み合わせて30(6×5)種類の価値観クラスターに分類する。最大20問のアンケートで生活者の価値観を判別し、30種類の中から、どのクラスターに属しているかを把握する。

「普遍的な消費価値観」の視点における6クラスターは、「他者評価依存」「ハイクラス志向」「出世貧欲」「真面目実直」「人生謳歌」「充足感希薄」で、「購買比較時の意識」の視点における5クラスターは「お墨付重視」「自己決定型」「口コミ重視」「流行追随」「低価格志向」。

DNPは、これまで取り組んできた「価値観クラスター」でクラスタリングした「価値観データベース」マーケティングのノウハウを生かし、生活者視点の高度な情報サービス専門部署の立ち上げ、新たに開設した柏データセンターを活用しての高付加価値のマーケティングサービスを企業に提供する。

この取り組みに対し日本ユニシスは、ソーシャルメディア分析なども含めたビッグデータ関連実績を生かした解析ロジック策定、最適なシステム環境の構築、DNPの柏データセンターへの新サービスの導入をサポート。

日本IBMは、ビッグデータを高速解析するためのソフトウェアの提供と解析ロジック策定を支援する。

今後3社は来年1月の本サービスの開始に向けたシステムの開発を進め、DNPは自社で会員情報を保有し、マーケティング活動に活用する企業に向けて提供し、3年間で50億円の売上を目指すという。