NECは11月14日、同社が発売する製品の技術情報を総合的に管理する製造業向けPLM(Product Lifecycle Management)ソリューション「ObbligatoⅢ(オブリガート スリー)」に、取引先と製品の技術情報を安全に共有するための追加機能「ObbligatoⅢ/Collaboration Platform(コラボレーション基盤)を同日より発売すると発表した。

最近では、電機・ハイテク業界を中心に国内外のEMSやODM、部品メーカーなどを活用した「水平分業」による製品開発が増加しており、これらの取引先との製品技術情報の安全なやり取りが課題となっているという。同製品は、ObbligatoⅢの設計図面、仕様書、部品表などを水平分業する取引先と安全にデータをやり取りするための追加機能で、これまで同社がグループ内に導入しているシステムを基に製品化したものとなる。

同製品の特徴は、社内PLMに保存されたファイルをイントラネット外に設置したサーバ(外部ポータル)にファイルを自動コピーし、外部ポータル上で水平分業が実施できること。取引先がイントラネットに入ることはないので安全性を確保できるという。

また、同製品の発売に合わせて有料のオプションサービスを2つ用意。1つは、データを複数に分割してから送信する「大容量ファイル転送オプション」で、3Dデータのような大容量ファイルの送付時間をオプション適用前にと比べて6割ほど短縮するという。もう1つの「配付管理オプション」は、取引先のファイル受領状況や閲覧状況などをエビデンスとして保存することができるという。

価格は、コラボレーション基盤サーバと同時ログインが10ライセンスの基本セットで174万円、大容量ファイル転送オプションは100万円、配布管理オプションは150万円となる。 なお、ObbligatoⅢ以外のPLMソフトを利用している場合でも、同製品をカスタマイズすることで外部ポータブルとして追加可能となる。

コラボレーション基盤では、3D CADデータや図面・仕様書などの設計情報を国内外の取引会社とやり取りする際に、ファイルの配付をセキュアな環境で一元的に行える