藤子・F・不二雄氏の人気漫画『ドラえもん』が、3DCGアニメーション映画『STAND BY ME ドラえもん』として、2014年夏に公開されることが明らかになった。

『STAND BY ME ドラえもん』ポスタービジュアル

本作を手がけるのは『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、『friends もののけ島のナキ』を手がけた山崎貴監督、八木竜一監督のコンビ。監督はふたりの連名で、脚本は山崎監督が担当する。キャラクター造型には1年以上を費やし、表情や動きなど徹底的にリアリティを追求。子ども時代に誰もが一度は憧れた「ひみつ道具」をリアルに体感できる、懐かしくも新しいドラえもんを描いていくという。

物語は、ドラえもんとのび太の出会いから別れが描かれた原作1巻の「未来の国からはるばると」、原作6巻の「さようなら、ドラえもん」、しずかちゃんとの結婚をめぐる原作25巻「のび太の結婚前夜」など、原作の中でも名作と言われる作品をベースに、新たな要素を加えて再構築。この名作を数珠繋ぎにした構成について、山崎監督は「大人が感じられる切ない部分、ビターな部分も描いています。原作の作品がそうであるように、いろんな世代が見たときに、全く違う印象を持てる・見え方が違ってくるような作品になるといいなと思って作りました」、八木監督は「ひとつのストーリーラインにより、のび太の成長や、ドラえもんとの友情が育まれていく様を丁寧に描いていきたい」と、構想を明かしている。

気になる3DCGに関して山崎監督は「体感すること。ドラえもんの道具をもし自分が手に入れたら、どんなことができるのか、3Dだと体感できます。自分自身の子ども時代の夢でもあるし、お客さんにも追体験してもらいたい」と、体験・体感を強調。そして八木監督は「立体的にいきいきと動き出す面白さを表現できる。見たことあるのに、新しい、という感覚を味わってほしいです。特にタケコプターで飛行するシーンは必見です」と、3DCGだからこそできる表現力を挙げている。

キャラクター制作は、リアルで違和感ないものにしていくこと――リアリティとオリジナルのキャラクター造型とのつじつまあわせに苦労しているようで、特にのび太は、納得がいくものができ上がるまで約1年半かかったという。山崎監督は「全部の表情をある程度事前に作っておいて、それを自由自在に使えるようにしておかないといけない。1つのキャラクターができ上がるまでが大変で、プロジェクトの半分くらいはキャラクターを作ることに費やしています」と、その苦労を語っている。

また、声の収録にはプレスコを採用。スタジオジブリ最新作、高畑勲監督が手がけたアニメーション映画『かぐや姫の物語』でも採用された技法で、先に声を収録してその後に画を作っていく。本作では、声優の音声収録後、その音声や口の動き、表情、演技に応じてキャラクターの動きや表情を描き起こしている。さらに背景は、作成したミニチュアを実際に撮影し、そこにCGキャラクターを重ねることで、実写とCGを組み合わたこれまでにない新しい世界を描いていくという。

山崎監督は「正直ちょっとびびりました(笑)。すごくファンの多い作品だし、子供のころの思い出の一部として、みなさんすごく大事にしている。そんな国民的キャラクターを、外からきた僕らがお預かりして、作品を作るのはものすごく責任があること。藤子F先生の作品は大好きですごく影響を受けてきたのですが、その中でも『ドラえもん』は先生の代表作。そんな作品を自分たちが手がけさせていただけるのはうれしさ半分怖さ半分。好きだからこその怖さがいっぱいあります」と、国民的作品に挑戦する重みを話している。

(C)2014「STAND BY MEドラえもん」製作委員会