富士通セミコンダクター(FSL)は11月13日、SRAM互換のパラレルインタフェースを搭載した4MビットFRAM「MB85R4M2T」を発表した。2014年1月よりサンプル提供を開始する。

同製品は、汎用SRAMと互換性のある44ピンTSOPパッケージを採用したことで、高い信頼性が求められる産業用コントロールユニット、高機能プリンタ、医用機器、ビル向けセキュリティシステムなど、データ記録にSRAMを使用しているアプリケーションにおいて、基板設計を変更することなく、置き換えることができる。これにより、SRAMを利用する際、機器のメイン電源がオフになってもメモリのデータを保持するための電流として、約15μWの消費電力が発生していたが、不揮発性メモリのFRAMではその消費電力がゼロになる。また、データ保持用のバッテリが不要になるため、機器のメモリ部の実装面積を50%以上削減できるのに加え、定期的なバッテリ交換やメンテナンスもなくなり、機器の開発・運用にかかるトータルコストの削減にも寄与するとしている。

SRAM互換のパラレルインタフェースを搭載した4MビットFRAM「MB85R4M2T」