セイコーエプソンは11月7日、カーナビゲーション用途向けに、SPI/I2Cのデジタル出力インタフェース(IF)に対応した高精度ジャイロセンサ「XV4001」シリーズを発表した。

一般的にカーナビゲーションにおけるジャイロセンサは、自動車の進行方向の変化を検出し現在地を特定することや、トンネル内などGPSを受信できないエリアでの推測航法(Dead Reckoning)に用いられている。アナログ出力の水晶ジャイロセンサを用いる場合、出力信号を外付けなどのA/Dコンバータ(ADC)を用いてデジタル信号に変換する必要がある。しかし、出力形式の変換にあたり、信号ラインの引き回しや周辺回路が煩雑になるなどユーザー側の技術的負担も多く、デジタル出力インタフェースに対応したジャイロセンサの要求が高まっていた。

そこで今回、要求の高かったSPI(3/4線式)、I2Cのデジタルインタフェースに対応した「XV4001」シリーズを商品化したという。独自のQMEMS技術により、小型・高安定な特性を持つダブルT型水晶素子に、最適化したICを組み合わせ高次温度補正も行うことで、温度特性をさらに向上させ、一層の高精度化を実現した。また、新たにジャイロセンサ自体が異常を検知するセルフテスト機能も搭載することで、さらなる信頼性の向上を図っている。

なお、搭載される機器に適した傾斜およびそれぞれのインタフェースの組み合わせにより、パッケージの傾斜角度が0度の「XV4001BD/BC」、20度の「XV4001KD/KC」計4品種をラインアップしている。すでに、サンプル出荷を開始している。

パッケージの傾斜角度が0度の「XV4001BC」

パッケージの傾斜角度が20度の「XV4001KD」