TDKは11月5日、1.8型HDDのおよそ半分のサイズとなる約54mm×40mmと小型ながら、SLCタイプのNAND型フラッシュメモリを搭載したシリアルATAII対応の産業用ソリッドステートドライブ(SSD)「SHG4A」シリーズを発表した。

同製品は、2.5型SSDで使われるSATAの標準コネクタを使用しているため、ユーザーのホスト側の機器に特別なコネクタが必要ない産業用SSDで、従来品の「GBDriver」シリーズの電源遮断時のデータ保全アルゴリズムと、内部電源バックアップ保護回路を標準搭載しており、電源トラブルに強いのが特徴となっている。

さらに、データ信頼性を高めるために、Enhanced ECC機能、リードリトライ機能を新たに追加しており、「GBDriver」シリーズから搭載しているオートリカバリ機能、データランダマイズ機能、オートリフレッシュ機能を組み合わせて制御することで、将来のフラッシュメモリの動向にも余裕を持たせた設計になっている。

また、全メモリ領域(ブロック)の書き換え(消去)回数を平準化する高度スタティックウェアレベリングアルゴリズムを実装、メモリ寿命を最大限活用することが可能で、SMART(Self-Monitoring & Analysis Reporting Technology)情報として、全メモリブロックの書き換え(消去)回数が取得できるため、SSDの定量的な寿命管理が容易である。加えて、データセキュリティ機能も充実しており、ATAのセキュリティ機能だけでなく、AES 128ビット暗号化機能や、独自のセキュリティ機能も実装する。NAND型フラッシュメモリに、データを暗号化し記録することが可能なため、データ改ざん、漏洩など万が一の場合においても、強固なセキュリティを提供する。

このように、高速性能、データ信頼性、ストレージ寿命およびデータセキュリティのすべてを高次元で実現しており、産業機器、組み込み機器で要求されるハードディスクドライブ(HDD)の代替として最適な製品だとしている。128GBまでラインアップしており、11月より発売する。

TDKのシリアルATAII対応の産業用SSD「SHG4A」シリーズ