観光庁は31日、訪日外国人消費動向調査(2013年7~9月期)の調査結果を発表した。それによると、2013年7~9月期の訪日外国人全体の旅行消費額は前年同期比27.2%増の3,253億円となり、過去最高を記録した。訪日外客数が、前年同期の228万人から277万7,000人(21.8%増)と大幅に増加したことが影響した。

国籍・地域別の旅行消費額を見ると、トップは中国の792億円(構成比24.4%)。次いで、台湾の509億円(15.6%)、韓国の415億円(同12.8%)、米国の312億円(同9.6%)、香港の219億円(同6.7%)となり、上位5カ国が全体の69.1%を占めた。このうち、香港と台湾の旅行消費額は、前年同期と比較すると50%以上も増加していた。

訪日外国人の旅行消費額(出典:観光庁Webサイト)

訪日外国人の日本国内での旅行中支出額は1人当たり平均11万7,151円で、前年同期の11万2,211円より4.4%増加。詳細を見ると、「買物代」が前年同期比9.5%増の5万800円となり、中でも「カメラ・ビデオカメラ・時計」が同32.3%増の5万8,251円と大幅に増えた。同庁は「円安の影響がある」と分析している。

国別・地域別に旅行中支出額を調べたところ、最も高かったのはフランスで26万1,533円。以下、ロシアが20万1,888円、カナダが19万7,636円、オーストラリアが19万99円、中国が17万2,696円と続いた。

また、米国では「買物代」が大幅に増えており、前年同期の2万5,709円から31.9%増の3万3,907円に。「買物代」詳細を見ると、「マンガ・DVD・アニメ関連商品」は同72.3%増の1万2,995円、「和服(着物)・民芸品」は同63.9%増の1万4,716円、「その他食品・飲料・酒・たばこ」は同60.9%増の2万1,214円などとなった。

「買物代」とは、詳細費目「菓子類」「その他食料品・飲料・酒・たばこ」「カメラ・ビデオカメラ・時計」「電気製品」「化粧品・医療品・トイレタリー」「和服(着物)・民芸品」「服(和服以外)・かばん・靴」「マンガ・DVD・アニメ関連商品」「その他買物代」のいずれかを購入した人の支出額平均を指す。

土産品の購入実態を調べると、購入率が最も高かった費目は「菓子類」で64.0%(購入者単価9,049円)。以下、「その他食料品・飲料・酒・たばこ」が52.4%(同1万1,167円)、「化粧品・医薬品・トイレタリー」が45.1%(2万1,684円)、「服(和服以外)・かばん・靴」が37.0%(同2万6,793円)、「電気製品」が12.6%(同3万1,103円)と続いた。

訪日旅行全体の満足度を尋ねたところ、「大変満足」は45.6%、「満足」は46.0%となり、合わせて91.6%が「満足」と回答。再訪意向については、「必ず来たい(必ず再訪したい)」が58.2%、「来たい(再訪したい)」が34.1%となり、計92.3%が再訪意向を示した。