ルネサス エレクトロニクスは10月30日、2014年3月期第2四半期決算の概要を発表した。同四半期の売上高は、前年同期比1.2%増となる2178億円、営業利益は109億円、経常利益は54億円と3四半期連続の営業黒字を確保したものの、早期退職優遇制度や事業・生産構造改革の実施に係る特別損失として88億円を計上したことなどの要因から四半期純損益は112億円の赤字となった。

ルネサス エレクトロニクスの2014年3月期第2四半期決算の概要

主要事業である半導体の分野別売上高は、マイコンが前年同期比9.8%増の889億円、アナログ&パワー半導体がどう6.3%増の723億円、SoCが同17.6%減の453億円となり、事業全体では同1.2%増の2077億円となった。

マイコンは日系メーカーを中心に自動車向けが堅調に維持したほか、汎用向けも猛暑によりエアコンが好調だった民生向け、日米を中心に設備投資が増加した産業機器向けが堅調に推移し、前四半期比で増収になったという。

また、アナログ&パワー半導体については、自動車向けを中心にパワーデバイスとアナログIC が堅調を維持したほか、表示ドライバICは、中小型パネル向けが牽引し、前四半期比で大幅な増収となったとする。

さらに、SoCは、堅調な国内自動車販売を背景に日系カーナビメーカー向けが好調だったほか、プリンタや複合機などの新興国向けのビジネスユース向け、PC周辺などが好調であったとする。

主力である半導体3事業の概況

なお、第3四半期の業績について、同社は自動車が全般的に堅調に推移するほか、中小型パネル向け表示ドライバも堅調に推移するなどから、売り上げのピークである第2四半期からの季節的要因で、売上高は、前四半期比8.5%減の1900億円と落ち込むものの、構造対策効果などにより、営業損益は同51億円増となる160億円の黒字を見込むとするほか、モバイル事業売却に伴う特別利益の計上もあることから、純利益も240億円の黒字に転換することも見込んでいる。

2014年3月期第3四半期の見通し