スポーツ関係の報道で度々聞かれる「コミッショナー」。報道の内容から、重要な役割であろうことは想像がつくものの、具体的にどのような仕事をしているのかわからない方も多いはず。そこで今回は、気になるコミッショナーの仕事や歴史をまとめましたので参考にしてみてください。

■コミッショナーの立場や役割

コミッショナーとは最高の権限を持った責任者のことを言います。局長といった意味もありますが、主にプロスポーツ界での最高の職名として使われています。該当するスポーツ団体の統括が主な仕事と考えると良いでしょう。

日本では1968年に設立された日本プロスポーツ会議を前身とし、1990年に財団法人日本プロスポーツ協会が発足。各プロスポーツ団体を統括する立場として、統一コミッショナーの役割を担っています。

■各プロスポーツ界のコミッショナー

メジャーリーグで制度化されたのは、1919年に起きたブラックソックス事件と呼ばれる八百長がきっかけといわれています。初代コミッショナーを務めた元連邦地裁判事のケネソー・マウンテン・ランディスは24年間も在任し、その功績がたたえられています。その後、日本プロ野球でも1951年から制度化されました。

NBAでは現在、第4代コミッショナーを務めるデビッド・ジョエル・スターンが破産しかかっていたリーグを成長させるなどして、世界的な事業展開に成功させています。日本でもプロリーグの発足とともに、日本プロバスケットボールリーグの初代社長がコミッショナーに就任しました。

ボクシングは「1国1コミッション」が原則となっており、日本では1952年に日本ボクシングコミッションを設立。国内すべての試合の指揮・監督を行っており、東京ドームの社長が兼務するのが慣例になっています。

■コミッショナーに関する話題

最近ではプロ野球の統一球問題で、コミッショナーが辞意を表明するなどして度々報道されました。これは、プロ野球の使用球を国際規格に統一した2011年に本塁打数が激減したため、飛びやすい球に変更したもののそれを公表していなかったことが原因です。

プロスポーツを支える立場である以上、その責任の重さはかなりのもの。私たちがスポーツ観戦を楽しむためにも、コミッショナーの手腕に期待したいものです。