フィンランドCanatuは、超低反射率と柔軟性を併せ持ったタッチセンサ向け透明導電膜フィルム「CNB」を発表した。

同製品は、高い伸張性と曲げ半径が1mmの柔軟性を備えるのに加え、反射率とヘイズが出ないため、ディスプレイのコントラストを向上させ、屋外での視認性を高められる。これにより、バックライト電力が低減され、バッテリ駆動時間を最大で20%延長できる。また、150Ω/cm2のシート抵抗時に透過率が96%と、高い透過率を備えている。その結果、くっきりとした画像、鮮やかな色が映し出せる他、タッチセンサパターンが確認できないといった特徴を有する。

また、同製品は微細なパターニングおよびシルバートレースにレーザーカットが推奨されている。これにより、製品開発サイクルを速めることができ、デザインおよび投資コストを削減できる。「CNB」フィルムは、毒性あるいはウェット化学物質を用いないため、すべてのコンシューマエレクトニクス環境テストに合格している。

なお、「CNB」フィルムの製造には、カーボンガスから直接フィルムを製造する特許技法であるCarbon NanoBud素材とDirect Dry Printing(DDP)が使われる。シート状もしくはロールtoロール形状の基板に対し、単一プロセスで製造されるという。