Texas Instruments(TI)は10月23日、「SIMPLE SWITCHER」ファミリに、競合製品と比較してサイズを最大で50%低減し、高い変換効率を実現したパワーモジュール「LMZ31710/31707/31704」3品種を追加したと発表した。

同製品群は、出力電流10Aの「LMZ31710」、7Aの「LMZ31707」、4Aの「LMZ31704」の3品種で、DC/DCコンバータ、複数のパワーMOSFET、シールド付きインダクタ、その他の受動部品を10mm×10mm×4.3mmサイズのQFNパッケージに集積しており、3個の外付け部品で包括的な電源管理ソリューションを実現する。また、同期整流スイッチングレギュレータによる95%超の高い変換効率と、リニアレギュレータのシンプルさを兼ね備えており、ループ補償設計やインダクタ選択を不要にし、複雑なレイアウト配置の課題を解消する。各デバイスはピン互換で、高精度のイネーブルピンとソフトスタートピンを備えている。さらに、カレントシェア(電流共有)機能により、出力電流を4~60Aの範囲で簡単に設定できる。このほか、EN55022 Class B放射妨害波規格に準拠し、低EMIノイズを実現する。用途としては産業、通信インフラ、医療、試験/計測機器などの広範な分野で高電力密度を要求される製品に最適となっている。

なお、価格は1000個受注時で、10Aの「LMZ31710」が8.95ドル、7Aの「LMZ31707」が6.50ドル、4Aの「LMZ31704」が5.25ドル。すでに量産出荷中。また、WEBENCHオンライン設計支援ツールを使用すれば、DC/DC変換の簡素化と同時に、設計プロセスの迅速化が可能になる。

TIのDC/DCパワーモジュール「LMZ31710/31707/31704」