東洋新薬は10月21日、タイやラオスの山間部に自生し、現地ではお茶やリキュールなどにして飲まれており、伝承的な機能性として滋養強壮や冷え症改善があると言われてきた「黒ショウガ」の摂取によるエネルギー消費量増加作用を臨床試験にて確認し、そのメカニズムの1つとして、褐色脂肪組織を刺激し熱産生を促進させる可能性があることを発表した。

同成果は、同社ならびに天使大学および北海道大学の斉藤昌之 名誉教授らによるもの。詳細は「第34回日本肥満学会」にて発表された。

褐色脂肪組織は、脂肪を燃やし熱を産生する役割を持ち、その発熱能力は骨格筋の70~100倍ほどと言われているが、ヒトの褐色脂肪組織は加齢と共に減少し、これが中年太りの原因の1つとされている。近年、肥満治療やダイエットといった観点から、褐色脂肪組織の熱産生に影響を及ぼす機能性食品に関する研究が各所で行われており、すでに特定の辛味成分を継続的に摂取することで、加齢により減少したヒトの褐色脂肪組織を刺激し、増加させる研究成果が報告されていることを受け、今回、研究グループでは、臨床試験にて黒ショウガの摂取が褐色脂肪組織の熱産生へ及ぼす影響についての検証を行ったという。

具体的には、グルコースを積極的に細胞内に取り込む組織を評価するための方法「FDG-PET/CT」を用いて、褐色脂肪組織の高活性者(BAT+群)5名および低活性者(BAT-群)5名の計10名を選択し、黒ショウガ100mgを含有するカプセル、またはプラセボカプセルを単回摂取させ、摂取前、摂取30分後、60分後、90分後および120分後に、呼気ガス分析にてエネルギー消費量を測定する二重盲検クロスオーバー試験を実施したという。

この結果、BAT+群では、黒ショウガ摂取60分後にエネルギー消費量が有意に増加した一方、プラセボ摂取時には有意な変動は認められなかったほか、BAT-群では、黒ショウガ摂取時およびプラセボ摂取時共に有意な変動は認められないことが確認された。

研究グループでは、この成果から、黒ショウガの摂取が、エネルギー消費量が増加するメカニズムの1つとして黒ショウガが褐色脂肪組織を刺激することにより熱産生を促す可能性が示唆されたとしており、継続的に摂取することで、褐色脂肪組織を増加させる可能性が期待できるとコメントしている。