東京電力は18日、福島第1原子力発電所で、8月に高濃度汚染水300トンが漏れた貯留タンク近くの観測用井戸で17日に採取した水から、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり40万ベクレル検出されたと発表した。これは過去最大の値だという。

また、タンク近くにある排水溝B-1の水からも、ベータ線を出す放射性物質が前日の約15倍に当たる1リットル当たり3万4,000ベクレル検出されたほか、排水溝B-3の水からは、同様の放射性物質が前日の約13倍となる同2万8,000ベクレル検出された。

同社は、全ベータ放射能の数値が上昇した原因について、「台風により排水溝周辺の汚れが排水溝に流入し、(排水溝)B3の下流に土のうを設置しており溜まり水となっているためと考えている」と説明。今後は排水溝の清掃を実施するとしている。