帝人は10月15日、熱可塑性樹脂を使用した炭素繊維複合材料(CFRTP)の製品ブランドを「Sereebo(セリーボ)」と決定し、今後、積極的に市場展開していくと発表した。

Sereeboのロゴ

「Sereebo」は「Save the earth, revolutionary & evolutionary carbon」の略で、「量産性」および「易リサイクル性」の2つを重視したCFRTPのブランド。熱可塑性樹脂を用いた新規開発材料で製造されたCFRTP製品で、炭素繊維の繊維長や配向の違いによる、「Uシリーズ」、「Iシリーズ」、「Pシリーズ」と、3つのタイプの材料により製造される。

各シリーズの主な特徴として、「Uシリーズ」は長繊維炭素繊維を使用し、特定方向に対して高い強度が要求される部位や製品などへの使用に適した材料、「Iシリーズ」は炭素繊維をランダムに分散させているため、あらゆる方向に対して強度が等しく、形状自由度と材料設計自由度の高い多用途に適用可能な材料、「Pシリーズ」は複雑形状の部位や製品に適した高強度の射出成形用材料で、リサイクル展開を可能にする。

なお、同社では2012年12月より松山事業所にて炭素繊維からコンポジット製品の成形加工までを連続一貫生産するパイロットプラントを稼働させているほか、2013年5月には、同じ松山事業所内に複合材料開発センターを移転するなど、CFRTP製品の事業化を加速させている。