日本発唯一の国際ペイメントブランド運営主体であるジェーシービー(以下JCB)は10日、国内においてデビットカード事業に参入すると発表した。このたび、千葉銀行と提携に合意。今後、2014年秋を目処に、全世界のJCB加盟店で利用可能なデビットカードの展開を開始する予定としている。

このたびJCBが金融機関を対象に提供を開始するデビットカードサービスは、JCBならではの機能・ノウハウを活かし、国内外のJCB加盟店で各行のデビットカードが利用できる環境を提供するだけでなく、各行の要望に応じて、入会・発券、利用情報照会、銀行システムへの中継などの業務処理や、ポイントスキーム、コールセンターなどをJCBが受託することにより、銀行のデビットカード発行に伴う業務・システムの負荷を軽減するもの。従来のクレジットカードに加えデビットカードも一括で受託することにより、クレジットカードで展開している各金融機関の独自サービスを、デビットカード会員にも同様に提供することが実現できるという。

デビットカードは、経済発展の程度やインフラ面などの理由から、与信や審査を前提とするクレジットカードが一般的となっていない経済新興国・地域をはじめ、日本・韓国のようにクレジットカード決済の成熟市場である経済発展国・地域においても、決済ニーズの多様化などにより新たな支払い方法の選択肢として広がっているという。JCBは、国際ペイメントブランド運営主体として、世界各地の消費者・事業者の多様なニーズに応える柔軟かつ幅広い決済プロダクトのラインアップを持つことが重要と考えており、2月にはフィリピンでプリペイドカードを、8月には台湾でデビットカードを、それぞれ現地金融機関との提携により発行開始した。また10月からは日本国内においてもプリペイドカードの発行を開始するなど、多様な決済シーンに合わせたプロダクトを提供しているとしている。

JCBは、キャッシュレス社会の進展による利便性の向上に向け、引き続き全国の金融機関との協業を強化・拡大し、顧客に喜んでもらえるサービスの提供に取り組んでいくとしている。