直木賞作家・角田光代原作、坂井真紀主演の連続ドラマW『かなたの子』が、12月1日からWOWOWで放送されることが4日、明らかになった。

左から、坂井真紀、井浦新、宮﨑将、永瀬正敏

原作は人が誰しも抱える「過去」という名の「闇」に焦点を当て、それぞれに犯した罪におびえながら悲しみ、許しを請う人たちの姿を繊細に描き、昨年、第40回泉鏡花文学賞を受賞した同名の短編小説集。キャストには主演の坂井をはじめ、井浦新、宮﨑将、満島ひかり、永瀬正敏、藤村志保ら演技派が集結した。監督には映画『さよなら渓谷』『まほろ駅前多田便利軒』の大森立嗣を迎え、撮影は今年世界遺産に登録されたばかりの富士山の御殿場ルートで行われた。ちなみに富士山では世界遺産登録後、初のテレビドラマ撮影となる。

ストーリーは1泊2日の富士登山ツアーに参加した豆田日都子(坂井)が、ガイドの野澤亮一(井浦)を先導に山頂を目指すところから始まる。深い霧に包まれ、もうろうとする意識の中で日都子が見たものは、ここにいるはずのない一人娘のなつき(岩崎未来)だった。はたして彼女が見た娘の姿とは……。日都子をはじめとする登場人物たちがそれぞれに抱えた心の「闇」に差し込むかすかな「光」をすくい取った、見ごたえのあるヒューマンドラマとなっている。