フィリップス エレクトロニクス ジャパンは10月1日、医療従事者向けの手動式除細動器「ハートスタートXL+」の販売を開始したことを発表した。

同製品は、同社の除細動技術と、従来製品「ハートスタートXL」に医療従事者からの要望を組み入れ新機能を搭載したもの。

「ハートスタートXL+」は、人間工学に基づいたダイアル式の除細動ノブの採用や、最大3波形と測定値およびアラーム設定値を表示する大型マルチカラーディスプレイ、AED小児モード等の新たな機能を搭載し、医療従事者の使いやすさにこだわって設計された手動式除細動器です。

特に迅速な救命活動の実現を目指し、コントロールパネルは人間工学に基づく形に改善されており、ダイアル式の除細動ノブにより電源のオン/オフ、モードおよびエネルギーの選択を1つのノブで行うことが可能となっている。また、6.5型の大型マルチカラーディスプレイの採用により、一度に最大3波形と測定値およびアラーム設定値(パラメータバー)の表示が可能。さらに、使用準備完了インジケータにより、除細動器が使用できる状態であるか一目で確認することが可能なほか、パッドなどの消耗品やECGケーブルなどのアクセサリは、同社の従来手動式除細動器やAED(自動体外式除細動器)と共通化も図られている。

加えて、二相性波形(SMART Biphasic波形)による除細動を採用し、胸部抵抗値(インピーダンス)に応じて、最適な出力波形に調整する「リアルタイムインピーダンス補正テクノロジー」を搭載。AEDモードでのクイックショックと、マニュアルモードで最短クラスの充電時間(成人に対する標準的な除細動エネルギーの充電時間:3秒)により、従来製品比で心肺蘇生(CPR)の中断を最小限に抑えることが可能となっている。また、AEDモードは小児にも対応しているほか、モニタリングでは、同社の生体情報モニタと同じ心電図(ECG)アルゴリズム/アラームを使用し3誘導/5誘導心電図、心拍数、動脈血酸素飽和度(SpO2)(オプション)、非観血血圧(オプション)の測定も行うことが可能となっている。

ハートスタートXL+の外観