Interbrandは9月30日(米国時間)、年次ブランドランキング「Best Global Brands 2013」を発表した。トップは米Appleで、13年間トップだったCoca-Colaは3位に転落。2000年にランキングを開始以来初めての首位交代となったほか、今年は技術ブランドが多数ランクインした点も特徴的だ。

お馴染みのブランドランキングだが、今年は大きな変化があった。まずは首位の交代。2000年来、首位の座を維持してきたCoca-Colaに代わって、Appleが王座を手にした。Appleは2000年に同ランキングがスタートした当初からの常連だが、当時は36位でブランド価値評価額は66億ドル、今回は983億ドルと約15倍の増加を遂げた。Appleの成功についてInterbrandは、「あらゆるチャネルでシームレスな体験を構築した」「全ての活動いおいてコンシューマーを中心に据えており、次に何を欲しているのかを予想でき、デザインと性能の両方で新しい境地を切り開くことができる」と評価している。

2位は米Google、前回4位からのアップでブランド価値は前回から34%増加した。ブランド価値は932億9100万ドルと見積もられている。3位はCoca-Cola。順位は1位から転落したものの、ブランド価値は2%増加して792億1300万ドル。

4位以下は、米IBM、米Microsoft、米GE、米McDonald's、韓国Samsung、米Intel、トヨタ自動車。IBMは昨年3位から1ランクダウン、8位と9位のSamsungとIntelが順位が交代となったほかは昨年と同じ順位。上位10ブランド中ブランド評価額が前年から下がったのは9位のIntelのみ。増加率が最も高かったのはGoogle(34%増)で、Apple(28%)、Samsung(20%)、トヨタ(17%)が2ケタ成長を遂げた。

全体では、最も増加率が高かったのは米Facebook(52位)の43%増。増加率が高かった上位5ブランドとしては、Facebook、Google、Appleのほか19位Amazonの27%増、ファッションのPradaの30%増加(72位)がある。

今年のトレンドの1つがハイテク関連企業が好調だったことだ。上述のように上位10ブランド中7つがハイテクブランドで、最も増加率が高い上位5ブランド中4ブランドがハイテク企業。ランクインしたハイテク企業の合計のブランド価値は4431億5400万ドルに達するという。これは100ブランド合計約1.5兆ドルの30%近くとなる。

一方で、同じハイテクでもカナダBlackBerryと米Yahoo!は圏外となり、フィンランドNokiaは価値を65%下げて57位となった。これは、調査始まって以来の減少率という。

自動車業界も好調で、トヨタ(10位)のほか11位のMercedes-Benz、12位のBMW、20位のホンダ、34位のVolkswagen、42位のFordなど14ブランドがランクイン、うち9ブランドが2ケタ成長を遂げたという。

この調査はブランド製品やサービスの売上げなど財務業績(財務分析)、コンシューマーの購入選択でブランドが果たす役割、プレミアム価格で販売できるなどのブランドの強さ(ブランド力)の3点からブランドの価値を評価するもの。Interbrandが開発した手法で、国際標準化機構(ISO)の認定(ISO 10668)を受けている。