ACCESSは9月30日、EPUB対応の電子書籍コンテンツをクラウド上でレンダリングし、多様なフォーマットでの閲覧を可能とするシステム「PUBLUS Cloud Renderer(パブラス・クラウドレンダラー)」を開発し、提供を開始したと発表した。

電子出版プラットフォーム「PUBLUS」

同システムは、アプリケーション版EPUBビューワ「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」のレンダリング機能を、クラウド環境で実現する画期的なシステムで、従来、端末側で行っていたレンダリング処理をクラウドサーバ側で行うため、端末側のCPUやメモリの負荷を大きく軽減することが可能になった。

アプリケーション版EPUBビューワ「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」

レンダリング処理されたEPUBコンテンツは、PDFやJPEG画像、事業者独自のフォーマットなど様々な形式に変換できるため、電子書籍ストア事業者は、柔軟性が高い配信システムを、短期間かつ低コストで構築出来るようになる。

ACCESSでは同製品をASPサービスとして展開するとともに、電子書籍ストア事業者などのサーバや、入稿システムに組み込むためのモジュール製品としても展開。第一弾として、イーブックイニシアティブジャパンが運営する電子書籍ストア「eBookJapan」に採用され、9月27日より、「eBookJapan」のユーザーにむけて提供が開始された。

eBookJapanは、コミックを中心に15万6千冊以上(9月25日時点)の作品を取り揃え、独自の電子書籍フォーマットを採用、同システムの導入により、既存の専用ブックリーダーを大幅に変更することなく、Windows、Mac、iPhone、iPad、Androidの各プラットフォームにおいて、リフロー型のEPUBコンテンツの配信サービスを開始する事が可能になった。eBookJapanでは、リフロー型のEPUBフォーマットの配信に対応する事で、コミック以外のコンテンツのラインナップ拡充をスピードアップしていく事が可能となる。

また、電子書籍ストア事業者だけでなく、パンフレットやカタログ、社内文書などを管理・共有・閲覧するための法人向けドキュメント共有サービスや、教育向けコンテンツの配信サービスといった分野においても、新たな需要を喚起できると考えている。