総務省統計局はこのほど、統計表「統計からみえる東京オリンピック時と現在の日本の状況」を発表した。同表は、2020年の東京オリンピック開催決定を踏まえ、前回東京オリンピックが開催された1964年と2012年の日本の状況について、主要な統計指標を比較したもの。

推計人口(10月1日時点)について見ると、1964年は9,718万人だったが、2012年は1億2,752万人となり、48年間で約3,000万人増加。平均寿命については、1964年は男性62.67歳、女性72.87歳、2012年は男性79.94歳、女性86.41歳で、男性は約17歳、女性は約14歳伸びた。合計特殊出生率は、1964年が2.03人、2012年が1.41人。65歳以上人口割合は、1964年が6.2%、2012年が24.2%で約4倍に増えた。

家計(2人以上の勤労者世帯)について見た場合、家計消費支出(月額・農林漁家世帯を除く)は、1964年が4万5,511円、2012年が31万4,229円。経常収入額(同・同)は、1964年が5万8,217円、2012年が51万532円。一方、エンゲル係数は、1964年が36.0%、2012年が22.1%で13.9ポイント減少した。貯蓄額は、1964年が56万円、2012年が1,233万円。負債額は、1964年が7万円、2012年が695万円だった。

東京オリンピック時(1964年)と現在(2012年)の日本の状況

労働力人口は、1964年が4,710万人、2012年が6,555万人。完全失業率は、1964年が1.1%、2012年が4.3%。年間の平均賃金(民間事業所勤務の給与所得者)は、1964年が41万400円、2011年が358万3,000円となった。

物価(東京都区部の年平均小売価格)について見ると、バナナ1キログラムは、1964年が228円、2012年が201円でほぼ同額。中華そば(外食)は、1964年が59.4円、2012年が587円。テレビは、1964年が5万5,500円(モノクロ・16型)、2012年が5万2,183円(カラー・32型)となった。

また、消費者物価指数(CPI)について、2010年基準を1964年が1.00となるよう再計算した上で比較したところ、1964年の1.00に対し、2012年は4.15となった。

食料自給率(供給熱量ベース)は、1964年が72%、2012年が39%とほぼ半減。農業従業者数(兼業を含む)は、1964年が1,589万人、2012年が399万人で約4分の1に減少した。