東芝、2つのカメラで被写体までの距離を出力するカメラモジュールを発売

東芝は9月26日、スマートフォンやタブレットPC向けに、1/4インチ500万画素のCMOSイメージセンサを2個搭載し、被写体との距離を撮影と同時に計測、出力できるカメラモジュール「TCM9518MD」を開発、2014年1月よりサンプル出荷を開始すると発表した。

同製品は、2つのカメラと独自開発の画像処理LSIにより、広い撮影範囲の被写体にピントを合わせた画像(ディープフォーカス画像)を出力するのと同時に各被写体までの距離情報を出力することで、画像撮影後に任意の被写体に限定したピント合わせ(リフォーカス)、ぼかし、特定の被写体の抽出、動画を通したジェスチャー操作などを可能としたもの。

また、搭載されている画像処理LSIにより、2つの500万画素カメラで撮影した画素情報を用いながら、1300万画素の出力画素数を実現。現在スマートフォンに多く搭載されている1300万画素のオートフォーカスカメラ1個よりもより薄い500万画素のカメラ2個で1300万画素出力を実現できるため、搭載機器の薄型化が可能になるという。

さらに、デジタルフォーカス機能を搭載することで、任意の被写体までの距離を計測し、ピントを高速に合わせることが可能。レンズの動作機構を搭載する必要がないため、シャッターチャンスを逃すことがなく、モジュール全体の薄型化も実現できるようになるという。

なお、画素サイズは1.4μmで、モジュールサイズは8.0mm×12.0mm×4.65mm。2014年4月より量産を開始する計画で、量産規模は月産50万個を予定している。また、サンプル価格は500円となっている。