テクトロニクス社は9月26日、短距離、長距離の両方の100G光ネットワーク・テストの強化として、「新製品80C15型32GHzマルチモード光サンプリング・モジュール」と「OM5110型46GBaudマルチフォーマット光トランスミッタ」を発表した。

同社では、これらの製品について、光ネットワークの設計と製造マーケットでは、高速光ネットワークは短距離のデータ・センタ・アプリケーションでの利用が増加しており、100Gbps(4×25)Ethernetシステムでのマルチモード、850/1310nm信号を解析するテスト機器が望まれているほか、長距離のアプリケーションではコヒーレント変調技術に移行することで、光ファイバの帯域を最大限に利用できるようになるため、PM-QPSKや、PM-16QAMなどのフォーマットを使用して、高い性能と低ビット・エラー・レートを実証するためのテスト・システムのニーズが生みだされるようになっており、そうした変化に対応するものだと説明している。

具体的には、32GHz 80C15型マルチモード光サンプリング・モジュールはDSA8300型サンプリング・オシロスコープとの組み合わせにより850/1310nm、マルチモード信号の高忠実度アクイジションを可能にする。周波数応答が厳格に制御されているため、22~32GHzのすべての短距離規格の自動コンプライアンス・テストにおいて、優れた再現性を実現可能だという。

また、DSA8300型と80C15型マルチモード光サンプリング・モジュールは、100fs rms以下の電気/光ジッタ測定において、低レベルの機器ノイズと優れた位相ノイズ性能を実現しており、短距離アプリケーションで使用される、低電力信号の正確な測定に必要なテスト・マージンを確保できるほか、規格固有のヒット・レシオをベースとした、マスク・マージンを含んだマスク・テストもサポートしているという。

また、長距離の光研究/開発アプリケーションでは、OM5110型モジュールを使用することで、変調器とRFアンプの完全自動およびマニュアルによるバイアス・コントロールにより、BPSK、PM-QPSK、PM-16QAMなどの代表的なフォーマットを最高46GBaudで変調し、優れた設定機能と使いやすさを実現することが可能になるという。

OM5110型はCバンドまたはLバンドのレーザを内蔵し、外部レーザもサポート。自動バイアス制御により、変調器のすばやいセットアップと高い操作性に加え、マニュアルによるバイアス制御では特定のテスト条件によるすべてのバイアス電圧を設定することも可能だ。さらに、付属のソフトウェアにより、Ethernet経由でレーザ・パワー、バイアス制御など、すべての動作パラメータを制御することができるという。

そのため、OM5110型とAWG70001A型50GS/s任意波形ジェネレータを組み合わせることで、高効率的コヒーレント変調フォーマットの設計に理想的な、コヒーレント光信号出力システムの構築が可能になるほか、OM4106D型コヒーレント光信号アナライザとDPO73304DX型デジタル・フォスファ・オシロスコープを使用することで、エンド・ツー・エンドの優れたコヒーレント光テスト・システムを構築することが可能になるという。