富士通は、米オラクルの統合ERPパッケージ「Oracle E-Business Suite(以下、EBS)」が導入されている企業が、新UNIXサーバ「SPARC M10(スパーク エムテン)」へ移行した場合、低価格でEBSを更新できる「EBSアップグレードサービス」の提供を、10月1日より開始すると発表した。

EBSは財務会計や人事管理(HRM)など基本的な機能に加え、SCM、CRM、BI、プロジェクトマネジメント、マスターデータ管理などのシステムも統合されているグローバルビジネス・アプリケーション統合スイート。

「SPARC M10-1」/「SPARC M10-4」/「SPARC M10-4S」(左から)

本サービスは、EBS利用企業がサーバを「SPARC M10」へ移行した場合に限り、EBSのアップグレードを980万円から行うもので、富士通システムズ・ウエストがサービスを提供する。

サービスは、オラクルのEBS標準アップグレード方法論「EMM」に、富士通の開発標準「SDEM」を融合した独自の方法論「SDEM for Oracle E-Business Suiteアップグレード」を用いることで、従来通りの品質を確保しつつ、従来比約3割の工数を削減。また、オラクルが正式提供している環境コピー・ユーティリティ「RapidCloneツール」、および移行手順をベースに「富士通-オラクル E-Business Suite コンピテンシー・センター」が独自に開発、検証した「RapidCloneソリューション」を適用。動作保証された移行ソリューションにより、移行トラブルを未然に防止する。

EBS利用企業は、このサービスにより継続的な製品サポートが受けられるほか、通常アップグレード作業にかかる費用を最大で約5割削減。また、「SPARC M10」と合わせて利用することで、EBSの信頼性の向上・性能向上・運用コスト削減などが可能となる。

今後、本サービスを同社の「PRIMEQUEST」「PRIMERGY」「Oracle Exadata Database Machine」など他のプラットフォームにも、順次展開を予定している。

「SPARC-M10」製品ラインアップ