Appleが20日に発売した「iPhone 5s」と「iPhone 5c」の分解レポートを米iFixitが公開した。ペンタローブ型のネジが使われているものの、ディスプレイを外して内部にアクセスするのは難しくはない。だが、バッテリーが接着されていて、5よりも交換しにくくなっている。修理可能スコアは、どちらも10点中6点 (高スコアの方が容易)。
iPhone 5sが搭載するA7 SoCのCPUは、デュアルコアで命令セットアーキテクチャが64bitコンピューティングをサポートするARMv8に変わった。AppleはWebサイトで5sと5cのRAMおよびバッテリー容量を公開していないが、iFixitが分解した端末のA7にはAPL0698、F8164A1PDとマーキングされている。MacRumorsフォーラムの投稿を参考に、RAMをElpida製の1GB LPDDR3であると推測している。バッテリー容量は1560mAh。iPhone 5の1440mAhよりも大きくなっており、これがバッテリー駆動時間の伸びにつながっているようだ。
メインカメラであるiSightカメラのモジュールにはDNL333 41WGRF 4W61Wと書かれている。これまでとマークが異なるものの、DSLという文字列が含まれることや、事情通の情報から4sや5と同様にソニーの提供である可能性が高いという。
Wi-Fiモジュールは村田製作所の339S0205。iPhone 5でも採用されたBroadcomのBCM4334をベースとしている可能性が高い。LTEモデムは5と同じQualcommのMDM9615Mだが、トランシーバチップがRTR8600からWTR1605Lに変更された。
iPhone 5cに採用されているパーツはほぼ5と同じで、違いは2つ。5sと同じ様にWTR1605Lトランシーバが使われており、バッテリーが1510mAhに強化された。パーツを取り出した状態でポリカーボネイトの筐体を手でねじ曲げてみたiFixitは、その強度を「キャプテン・プラネットのように強くて堅い」と評している。