JR西日本は、桜島線桜島駅にロープ式ホーム柵を試験設置すると発表した。ホームドアの代わりにロープを張り、ホームからの転落防止を図る設備。

通常時はロープで閉じられている

列車がホームへ進入して停車すると、ロープが列車のドアより高い位置まで上昇する

ロープ式ホーム柵は、通常時はロープで閉じられた構造だが、列車がホームへ進入して停車すると、ロープを張っているポスト(柱)が上部へ伸び、同時にロープも列車のドアより高い位置まで上昇するしくみに。3扉車両と4扉車両の両方に対応でき、ドアの位置や枚数に関わりなく、安全性と乗降時の利便性を確保できるという。

同社は今年3月に策定した「安全考動計画2017」で、ホームにおける鉄道人身障害事故を3割減らすとの目標を掲げており、ホーム非常ボタンや可動式ホーム柵の設置など、これまでさまざまな安全対策に取り組んできた。現在はJR東西線の北新地駅・大阪天満宮駅に可動式ホーム柵を設置しているが、車両形式ごとに1両あたりのドアの数が異なることから、異なる形式が走行する路線では導入が難しいという課題があった。

試験設置は桜島線(JRゆめ咲線)桜島駅の1番のりばにて実施。11月中旬から設置工事を行い、12月上旬から試行運用する。同社では今回の試行を通じて安全面や機能面での検証を深め、実用化につなげたい考えだという。