リコーは9月10日、同社のテレビ会議システム「ROCOH Unified Communication System Apps(RICOH UCS Apps)」のMac版、iPhone版を同日より提供すると発表した。

推奨環境は、Mac版がIntel Core 2 Duo 2GHz以上、RAMメモリに2GB以上を搭載したモデルで、対応OSはMac OS X 10.7、10.8。iPhone版は対応機種がiPhone 4S、5となり、対応OSは現時点でiOS6のみとなる。

iPhone版の利用シーン

Mac版の利用イメージ

RICOH UCS Appsは、昨年12月よりWindows版、iPad版が提供されている。10人以上を対象とした多人数向けのビデオ会議システムではコストがかかる一方、コストを抑えられるWeb会議システムではグループ間のコミュニケーションが取りづらいといった制約がある。その点、UCS Appsは、中間層である2人~9人の少人数テレビ会議システムで、既存デバイスを活用できるといったメリットが挙げられるという。

アプリのダウンロードは無料だが、サービスの利用にはリコーの「コンタクトID」が必要となる。月額サービス料は契約ID数によって異なり、1ID~9IDが 1 IDあたり月額5000円、10ID~24IDが月額4500円、25ID~49IDが月額4000円、50ID~99IDが月額3500円、100ID以上は月額3000円。

UCSは各種デバイス以外にも、専用端末「RICOH Unified Communication System P3000」を利用してテレビ会議を行うことが出来る。ポータブル型であるため、他のオフィスへ持ち運びが容易となっている。

同時最大接続数は20拠点で、IDを共有することで他企業とのテレビ会議も可能となる。資料共有も標準機能として搭載しており、効率的かつ円滑なコミュニケーションができるとリコーは説明している。

コンタクト一覧から簡単に会議を始められる

映像コーデックにはH.264/SVCを採用。ネットワークの状態を監視し、解像度やフレームレートを自動で制御することで、「会議の途中で映像が止まる」「映像が途切れる」といった現象のないスムーズなコミュニケーションが可能になるとしている。

Mac版は送受信共に720p/30fpsの映像品質を実現。iPhone版は受信時が720p/30fps、送信時が360p/15fpsとなる。iPhone版については、Wi-Fi環境や3G/4Gのセルラー環境を問わず利用できる。

Windows版、Mac版、iOS版の提供で、残る主要OSであるAndroid版「RICOH UCS Apps」についても期待されるが、リコーの担当者は「現在、開発を検討中であり、何か発表できることがあれば、またご報告させていただきます」とコメントした。