三井不動産レジデンシャルと日立製作所、日立マクセルは、マンション各住戸内に設置する蓄電池とHEMSの連携システムを、日本で初めて開発した発表した。日立は、各住戸および共用部を含めたマンション全体のエネルギー管理を行う。

システム概要

各住戸では、蓄電システムと住戸全体の電力使用量、主要な生活家電(エアコン、照明など)の個別の電力消費量を自動計測し、見える化を図り、居住者は、電力使用量をスマートフォンやパソコン、住居内に設置しているインターホンなどから確認することができる。遠隔からの生活家電(エアコン、床暖房、給湯器)の電源制御も可能。設定した電力使用量の目標値に近づいた場合や電力事業者から電力使用制限要請があった場合には、アラームメールが自動送信される。

共用部はマンション全体の電力使用量等を自動計測・データ蓄積し、見える化を図っており、管理者用パソコンやマンション共用部に設置したモニターから確認することができる。

また、測定したマンション全体の電力需要状態と、電気事業者が発信する電力需給ピーク情報を受信し、それらを連動させることで、設定した電力使用量の目標値に近づいた場合や電力事業者からの電力使用制限要請があった場合は、共用設備(空調・照明設備)の運転停止等の自動制御を行う。

システムの蓄電部分には、日立マクセルが開発した蓄電システム「Energy Station Type C」を採用。HEMSと「Energy Station Type C」を連携させた本システムは、安価な電力料金時間帯(夜間など)に充電し、電気料金が高い時間帯(昼など)に放電することで電気代節約と電力ピークシフトを促進するほか、万が一大規模停電が発生した場合には、非常用電源として、ダイニングの照明、リビングコンセント、冷蔵庫、テレビやインターネットの通信設備を約3時間利用可能となる。

共用部デジタルサイネージにおける共用部のエネルギー消費や太陽光発電量の見える化

本システムは、現在開発中の新築分譲マンション「パークタワー新川崎」(所在地:神奈川県川崎市、総戸数:670戸)の全住戸に導入され、入居開始後の2015年3月下旬から運用が開始される予定。